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イットフォローズのネタバレ!呪いのルールとラストに潜む不穏な伏線の意味

静かに忍び寄る「死」の影を描き、世界中のホラーファンを震撼させた映画『イット・フォローズ』。一度見ると、街中で自分の後ろを歩く誰かが「それ」ではないかと疑ってしまうほど、その設定は緻密で恐ろしいものです。本記事では、本作のネタバレを含めながら、物語の根幹にある呪いのルールや隠された伏線を深掘りしていきます。

目次

イットフォローズのネタバレは“呪いのルール”を知ると怖さが増す

本作を単なる「追いかけっこ」のホラーだと思っていませんか。実は「それ」の行動原理には、非常に冷酷なルールが設定されています。そのルールを知ることで、主人公たちが味わう絶望の深さをよりリアルに感じられるはずです。ここでは、物語を紐解く上で欠かせない「呪いの仕組み」を解説します。

呪いが移るきっかけと条件

この物語の呪いは、性行為という非常に個人的で密接な行為を介して他人に移るのが最大の特徴です。主人公のジェイは、デート相手のヒューからこの呪いを「感染」させられる形で物語に引き込まれます。この設定は性感染症(STD)の比喩であるとしばしば解釈されますが、ホラー映画としての恐怖を際立たせるための秀逸なギミックとして機能しています。

呪いの連鎖には「優先順位」という過酷な仕組みが存在します。呪いを他人に移すと、自分を追っていた「それ」のターゲットは新しい相手へと移り変わります。しかし、ここからが本当の絶望です。もし呪いを移した相手が「それ」に捕まって殺されてしまった場合、ターゲットの権利は再び「一つ前の所有者」へと戻ってきてしまうのです。

つまり、一時的に誰かに呪いを押し付けて平穏を手に入れたとしても、その相手が死んでしまえば、再び自分が狙われる立場に逆戻りします。生き延びるためには、自分から始まる呪いの連鎖がどこまでも遠くへ、途切れることなく続いていくのを祈り続けるしかありません。自分の命を守るために他人を犠牲にするという倫理的な葛藤、そして「いつか自分の番が戻ってくるかもしれない」という永続的な不安が、キャラクターたちを精神的に追い詰めていくのです。

“それ”が追ってくる仕組みと見え方

「それ」は走ったり瞬間移動したりといった派手な動きは一切見せません。ただ、ターゲットに向かって一定のペースで「ゆっくりと歩いてくる」だけです。しかし、その歩みは24時間365日、決して止まることがありません。たとえ車で遠く離れた街へ逃げたとしても、数日後には必ず背後にその姿が現れます。この「逃げても無駄である」という事実が、見る者にじわじわとした緊張感を与え続けます。

また、「それ」の姿は呪われた本人にしか見えません。しかも、その外見は常に変化します。全くの見知らぬ他人として現れることもあれば、時には自分の母親や親しい友人の姿を借りて接近してくることもあります。誰が「それ」なのか判別がつかないため、ジェイは人混みの中にいるだけでも強い恐怖と疑心暗鬼に陥ることになります。

物理的な干渉は可能ですが、完全に消滅させることは困難です。作中では扉を突き破ったり、窓を割ったりしてでもターゲットを追い詰める執念深さが描かれています。捕まってしまえば、身体を無残にねじ曲げられ、最悪の形で命を落とすことになります。目に見えない脅威が、日常の中に静かに、しかし確実に入り込んでくる不気味さが、本作独自のホラー表現を支えています。

逃げても終わらない理由

本作において、呪いから完全に逃れる方法は存在しないといっても過言ではありません。他人に移すことで死を先送りにすることはできても、呪いの輪そのものから離脱することはできないからです。物語の途中で、ジェイやその友人たちは物理的な攻撃や罠を仕掛けて「それ」を倒そうと試みますが、それらは一時的な足止めにしかなりません。

この設定が象徴しているのは、「死」という回避不可能な運命そのものです。人間は生まれた瞬間から、いつか訪れる死に向かって歩み続けています。「それ」の歩みが遅いのは、私たちが日常の中で死を意識せずに過ごせている時間を表しているのかもしれません。しかし、若さや快楽に溺れていても、死の足音は確実に近づいてきます。

ジェイたちが呪いを移し続ける行為は、ある種の人類全体の存続のようにも見えます。誰かが死に、誰かが生き残るというサイクルを繰り返すだけで、根本的な解決はどこにもありません。たとえ今この瞬間、視界に「それ」がいなかったとしても、世界のどこかから自分の命を奪いに向かってきている。その事実に気づいたとき、本当の意味での休息は永遠に失われてしまうのです。

ラストで残る不穏な余韻

物語の終盤、ジェイとポールは互いの関係を深め、呪いを共有あるいは引き受ける道を選びます。映画のラストシーンでは、二人が穏やかな陽光の下で手をつなぎ、街を歩く姿が映し出されます。一見するとハッピーエンドのように思えますが、カメラが二人の背後を映し出したとき、そこには一定の距離を保って歩いてくる一人の人影が映り込んでいます。

その人物が「それ」なのか、あるいはただの通行人なのかは、劇中ではあえて語られません。しかし、これまでの「それ」のルールを踏まえると、呪いがまだ続いている可能性は非常に高いといえます。二人は「捕まらないように一生歩き続ける」という過酷な日常を受け入れたのかもしれません。

この結末は、観客に対しても深い余韻を残します。映画が終わって劇場を出た後も、私たちは「自分の後ろを歩いている人は大丈夫だろうか」と振り返りたくなってしまいます。解決策が示されず、恐怖が日常へと溶け込んでいくような終わり方こそが、『イット・フォローズ』を単なるホラー映画以上の、哲学的で不気味な作品に昇華させているのです。

イットフォローズのネタバレ後に楽しめるおすすめ作品・関連アイテム

映画『イット・フォローズ』の独特な雰囲気や不穏な世界観をもっと楽しみたいという方のために、おすすめのアイテムや関連映画をご紹介します。本編を見返したくなるアイテムから、同様の恐怖を味わえる傑作ホラーまで、作品の魅力をさらに広げるためのラインナップをまとめました。

映画『イット・フォローズ』(本編)

まずは、何度見ても新しい発見がある本編をじっくり堪能することをおすすめします。初見では「それ」がいつ現れるかに集中してしまいがちですが、結末を知った上で見返すと、画面の端々に映り込む不気味な人影や、登場人物たちの細かな感情の変化に気づくことができます。

項目内容公式・詳細リンク
監督デヴィッド・ロバート・ミッチェルポニーキャニオン作品情報
ジャンルホラー / スリラー

本作は低予算ながら、その革新的な演出と音楽の力で世界的な評価を得ました。今やモダンホラーの金字塔として、多くの映画ファンに愛されています。

『イット・フォローズ』Blu-ray / DVD

コレクションとして手元に残しておきたいのが、ポニーキャニオンから発売されているBlu-rayやDVDです。高画質な映像で見ることで、背景に溶け込んでいる「それ」の姿をより鮮明に確認できるほか、特典映像なども収録されており、作品の裏側を知ることができます。

商品名仕様公式サイトリンク
イット・フォローズ Blu-ray本編Disc 1枚ポニーキャニオン公式ショップ

パッケージデザインも非常にスタイリッシュで、棚に並べておくだけでもファンの心をくすぐります。

『イット・フォローズ』サウンドトラック(音楽で没入感が上がる)

本作の恐怖を語る上で欠かせないのが、Disasterpeace(ディザスターピース)による音楽です。80年代のジョン・カーペンター監督作品を彷彿とさせるシンセサイザーの音色は、レトロでありながら斬新な不安感を煽ります。

項目アーティスト公式リンク
オリジナル・サウンドトラックDisasterpeaceDisasterpeace公式

音楽を聴くだけで、あの「背後から何かがやってくる」感覚が蘇ります。没入感を高めたいなら、ぜひヘッドフォンで聴いてみてください。

映画『バーバリアン』(不穏さが好きな人向け)

『イット・フォローズ』のような、先の読めない不穏な展開を求めているなら『バーバリアン』が最適です。民泊物件を舞台に、予想もつかない方向へと物語が加速していく構成は、ホラーファンから絶賛されました。

作品名監督公式リンク
バーバリアンザック・クレッガー20th Century Studios公式

不気味な違和感が徐々に確信へと変わっていく恐怖は、本作に通ずるものがあります。

映画『ヘレディタリー/継承』(重い恐怖が好きな人向け)

「逃れられない宿命」というテーマを極限まで突き詰めたのが『ヘレディタリー/継承』です。家族を襲う呪いの連鎖と、じわじわと精神を蝕むような恐怖描写は、本作が好きな人なら間違いなく圧倒されるはずです。

作品名監督公式サイトリンク
ヘレディタリー/継承アリ・アスターハピネット・ファントム公式サイト

モダンホラーの傑作として、深い絶望感を味わいたい方にぴったりの一作です。

映画『ザ・ババドック』(心理的な怖さが好きな人向け)

「何かが見える」「追い詰められる」という心理的ストレスを描いた作品として、『ザ・ババドック』も非常におすすめです。絵本から現れる怪物の恐怖を通じて、親子の葛藤や孤独を浮き彫りにしています。

作品名監督公式サイトリンク
ザ・ババドックジェニファー・ケントファインフィルムズ公式サイト

視覚的な恐怖だけでなく、心に突き刺さるような物語の重みが魅力です。

ネタバレで分かる見どころは伏線と“正体の解釈”にある

『イット・フォローズ』は、単に怖いだけでなく、画面のあちこちに物語を深く理解するためのヒントが散りばめられています。キャラクターの何気ない行動や、正体が明かされない「それ」への解釈など、知れば知るほど面白くなる見どころについて迫ります。

ジェイの行動が変わる瞬間

物語の当初、ジェイは受動的な被害者として描かれています。見えない恐怖に怯え、泣き叫び、逃げ惑う姿は、私たちが抱く一般的なホラーのヒロイン像そのものです。しかし、呪いのルールを理解し、仲間たちの協力を得る中で、彼女の行動には少しずつ変化が現れます。

象徴的なのは、ただ逃げるのをやめ、自ら「それ」を迎え撃とうとする決意を固める場面です。プールでの決戦シーンでは、彼女は囮としての役割を受け入れ、危険な策を実行に移します。この変化は、恐怖に屈するのではなく、それと共生するか、あるいは立ち向かう術を見つけた成長の証とも捉えられます。しかし、その決断の裏には、友人や恋人を巻き込むという苦渋の選択が含まれており、彼女の行動が変わるたびに物語の緊張感は一層高まっていきます。

海辺からプールへつながる流れ

本作のクライマックスに向かう流れとして、水辺の描写は非常に重要な役割を果たしています。序盤の海辺のシーンでは、開放的な空間であるはずの場所が、逃げ場のない死の舞台へと変貌します。砂浜にぽつんと一人座るジェイの姿は、広大な世界の中で孤独に死を待つ人間の縮図のように見えます。

そして終盤のプールシーン。ここでは、水という媒体を利用して、不可視の存在である「それ」の輪郭を捉えようとする試みが行われます。プールは閉ざされた、人工的な水の空間です。海という自然の脅威から、プールという人間が制御しようとする空間へと場所が移ることで、ジェイたちの「足掻き」がより鮮明に描き出されます。血が水に混じり、静謐だった青い空間が惨劇の場へと変わる演出は、視覚的にも非常に強烈な印象を残します。

“それ”の正体が明言されない意味

最後まで「それ」の正体が何であるかは一切説明されません。悪魔なのか、幽霊なのか、それとも呪術によるものなのか。この曖昧さこそが、本作が名作と呼ばれる理由の一つです。正体が分からないからこそ、観客は自分なりの解釈を投影することができます。

多くの批評家やファンは、「それ」を「性感染症への恐怖」や「死そのもの」、あるいは「大人になることへの不安」といったメタファーとして解釈しています。特定の正体を与えてしまうと、物語はその枠組みの中に収まってしまいますが、正体不明のままにすることで、恐怖は普遍的なものへと昇華されます。明言されないからこそ、物語は映画の中だけで完結せず、現実世界に生きる私たちの心にまで「それ」を連れて帰ってしまうのです。

もう一度見たくなる伏線チェック

本作を二度、三度と見返すと、初見では見逃していた多くの伏線に驚かされます。監督は細部までこだわり、観客の不安を煽るための仕掛けを施しています。

  • 貝殻型の電子辞書: ジェイの友人が持っているデバイスで読まれている物語は、作品のテーマである「死」や「運命」と密接に関わっています。
  • 画面の端に注目: カメラがゆっくりと360度回転するシーンでは、背景に「それ」が忍び寄っていないか確認してみてください。
  • 大人の存在感: 本作では大人の顔が意図的に隠されていたり、助けにならない存在として描かれたりしています。これは、若者たちが孤立無援であることを強調しています。

これらのディテールに注目することで、作品の持つ知的な面白さをさらに引き出してくれるでしょう。

イットフォローズのネタバレを踏まえると結末の見え方が変わる

呪いのルールや数々の伏線を知った上で本作を振り返ると、物語のラストに込められた意味が全く違ったものに見えてきます。単なるホラー映画の終わりとしてではなく、人生や運命に対する深いメッセージとして受け取ることができるはずです。

映画の冒頭では、私たちはただ「得体の知れないものから逃げる」という視点でジェイを見ていました。しかし、物語の真実を知ると、彼女たちがしているのは「終わりのないマラソン」であることに気づかされます。結末で二人が手をつないで歩く姿は、恐怖が去った解放感ではなく、恐怖を分かち合いながら生きていくという覚悟の表明です。

呪いは消えず、「それ」はどこまでもついてくる。その事実は絶望的ですが、同時に一人ではなく誰かと共にその運命を背負うという選択は、人間としてのささやかな抵抗であり、救いでもあります。ネタバレを通じて作品の全容を理解した今、もう一度あのラストシーンを見てみてください。遠くに見える人影が、もしかしたら少しだけ違ったものに見えるかもしれません。

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この記事を書いた人

「この物語、どんな気持ちになれる?」という視点で、ストーリーの芯を分かりやすく解説します。物語の起点・転換・余韻など、作品の全体像をつかみやすい内容を目指しています。作品を選ぶ前にも、振り返るときにも役立つストーリーガイドとして更新していきます!

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